結婚のハードルがみるみる下がる、男の「しょぼ婚」って?
「結婚したいのにできない」を脱して「等身大の結婚」に最短でたどり着く方法
■「お金がない」「貯まっていない」人ほど、早く結婚した方がいい
まず前提として、今の日本ではどれくらいの人が「結婚したい」と思っているのだろう。18~34歳の未婚男女のうち「いずれ結婚するつもり」は約9割にのぼる。
しかし、もし1年以内に結婚するとしたら障害になるのは「結婚資金」という答えが圧倒的多数である。挙式や新生活用のお金がないことがネックだというのだ。
結婚はしたいけれど「お金がないと結婚生活を始められない」「お金をもう少し貯めてから結婚したい」と考える人がいかに多いかが浮き彫りになっている。
しかし「しょぼ婚」では、これを感情の問題ではなく経済的にも誤りと指摘する。
そもそも現代の日本は20年以上続くデフレから脱却するどころか、給料は上がらず雇用は不安定、さらに消費増税が待ち受けている。日々の生活はますます厳しくなるうえに、十分な結婚資金を蓄えようとしたら、相当の月日を重ねなければならない。結婚するまでに年を取りすぎてしまうことは、男女問わず不利に働くので避けたいところである。
結婚前には自分も一人、相手も一人で生きている。結婚後は各自で払っていた家賃、食費、光熱費を下げられるうえに、風呂やトイレ、台所の掃除に費やす労力も大幅に削減。二人で暮らすほうが生活コストは圧倒的に下がる。一人ではカツカツでも二人生活で余ったお金は貯蓄に回せるので、早く結婚した方がむしろお金が貯まるのだ。しかも結婚してどちらかの収入が少なければ税制上の優遇も受けられる。
加えて、結婚式はいまや格安で挙げることができるし、新生活の衣食住も自分たちの収入に見合った分で始めれば問題ない。それより本当に大切にすべきは「結婚すると心に誓い、婚姻届を提出し、二人で力を合わせて一緒に生活していく」という結婚の本質のほうである。
■「ちゃんとしてから結婚」は順序が逆。結婚すれば「ちゃんとなる」
「お金を貯めてから結婚したい」という考えに通ずる部分もあるが、主に仕事で「ちゃんとしてから結婚したい」という独身者は多い。だが、どこをどう「ちゃんとしよう」としているのか?いつ「ちゃんとする」のか?計画を立てている人は少ないのではないだろうか。そうなると一生ちゃんとできず、永遠に結婚できないことになる。
会社組織で働く男性は特に、出世に大きな影響を与えるくらい、結婚すると信用度が格段に上がる。昭和の昔ほどではないかもしれないが、上司からは「あいつは結婚もしたし、昇給のために手柄を立てさせてやろう」「新婚の奥さんが待っているんだから早く帰してやろう」と思われる場面も出てくる。仕事では周囲からの信用や目線で驚くほどちゃんとしてくるのだ。
夫婦間では一緒に生活をやっていくという覚悟を持ち、お互いが相手にとって居心地のいい関係であろうとし続ければ二人とも成長する。「もう少し良いタイミングがあるはず」という考え方にそれほど意味はない。結婚すればちゃんとなるので、安心して結婚に踏み切ってよいのだ。
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しょぼ婚のすすめ 恋人と結婚してはいけません!
著者:えらいてんちょう
『しょぼい起業で生きていく』(イースト・プレス社)がスマッシュヒットとなり、10万人の登録チャンネルの人気youtuberとして活躍中のえらてんこと矢内東紀氏が提唱するのが「しょぼい結婚」で通称「しょぼ婚」。
「しょぼい起業」は「とりあえず食べていくこと」を目的としていましたが、「しょぼい結婚」は「とりあえず婚姻を成立させ継続すること、そして社会を成立させ発展させていくこと」を目的としています。結婚したい人は結婚した方がいいし、子供を産みたいなら産んだほうがいい。これは、金銭的にも税制的にも、リスク管理的にも、社会のありかたとしてもそうです。
ちゃんとした職業についていないから、お金がないから、結婚にはまだ早いから、いいと思う相手に出会えないから。あなたがまだ結婚をしない理由はどれでしょうか? この本を読み終わったころには、これらの理由などどうでもよくなり、「そんなことを考えている間にさっさと結婚したほうがいい」「今すぐ結婚しよう」と思えてしまう本、それが『しょぼ婚のすすめ』です。